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【書籍】Jリーグ崩壊

Jリーグ崩壊―どうなる日本サッカー Jリーグ崩壊―どうなる日本サッカー
工藤 健策

総合法令出版 1999-01
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【前回のあらすじ】書籍紹介に現れた、敏腕メイド=エツコさん。また一冊の本が彼女に委ねられた。

「エツコさん?エツコさん!」
「・・ワタクシ、観ましたわよ。」
「これがホントの、家政ふ・・もとい、メイドさんは見た! かぁ?」

すみません。これがやりたかったんです。

「元々、この本は95年8月に出版された、小説パートとコラムパートとで、如何にJがヤバイ状況なのかを記したものです。」
「95年か。じゃあ確かにJリーグバブルもそろそろ終焉の頃で、その時点ならアンチユートピア小説として有りだろ。」
「ところが、この本には『新装版』としてある。99年1月に前書きと後書きを追加しただけですの。」
「(キャラ変えてないか?)99年・・フリューゲルスが解散し、渡辺恒雄氏が、読売新聞によるヴェルディ川崎への出資停止を宣言し(追記へ) 、ベルマーレ平塚からフジタが撤退して、ヒデら選手保有権を他のクラブに売りまくってどうにか参戦、と、まさに悲惨な状態だったな。 オマケに11月には浦和はJ2降格したし。」

「浦和の降格は関係ありませんが・・ところが、新装版を緊急出版したせいか、3年半の間に状況が変わってるのに、 版を変えていないものだから内容がすでに古びた新装版になっているわけ。例えば。」

  • 国際的に日本人の審判に目立った実績がない(p57)→98年仏W杯に行った、岡田"ジャスティス"正義さんは?
  • W杯開催地として立候補している、Jクラブを持たない自治体は、札幌・青森・宮城・新潟・京都・神戸・ 大分(p229)
    →99年時点、京都・神戸はJ1にいる。この年J2が創設され、札幌・宮城・新潟・大分は参戦確定。青森・ 京都は開催地にはなれなかったが。
  • 2002年W杯開催地がまだ決まっていない。

「こりゃあ拙いでしょ。でも、どのような過程を経てJは崩壊すると言ってるんだ?」
「待ってましたわ。あと、これから出てくるクラブ名・大学名・人名は実際の人物とは一切関係がない・・はずですの。」

  • 京都初参戦と言うから、96年。国立競技場でヴィルディ川崎と京都ヘイアンズの試合があり、ヘイアンズ9-0という虐殺スコア。 ヘイアンズサポ大暴れで100名あまりがケガ。15名逮捕。
  • totoが暴力団の資金源化(未成年への転売)。PTAに怒鳴りこまられる。
  • サントレ広島の親会社、広島モータースがサントレという車を海外向けに販売。商標権で揉める。
  • ベルマーク平塚の選手が、麻薬吸引で逮捕。jのイメージを破壊する。
  • W杯開催地誘致の危機に嫌気の差した川崎ヴィルディ・横浜マリーンズ・浦和レッツ・外古屋グランパスセブン・大阪ガバナー・ 柏レイチェル、JFAの頭越しに、AFCの承認を得て、jから脱退。j分裂により崩壊。川渕チェアマン失脚。

「なんだかなぁ・・Jや川淵キャプテンにでも恨みがあるのかな、この作者。あ、あれ?『京都虐殺スコア』ぁ?」
「気づかれましたか。再度申し上げますが、W杯開催地として立候補している、Jクラブを持たない自治体は、札幌・青森・宮城・新潟・ 京都・神戸・大分(p229)。半年で、 すでに古び始めていた訳ですわ。」
「確かに京都は昇格後負け続け。18試合目にして浦和に勝ったのがJ初勝利。(その前にナビスコ杯でやっぱり浦和に勝利したのが初勝利。) 強さ云々は言われても仕方がないか。」

「ところで、このクラブ名・・もう少し捻りなさい!といっても、この作者、 クラブ・チームを『球団』と言ってるくらいだからなぁ・・。で、外古屋って、どこ?」
「この本の弱点にして、『トンデモ本』化させている要因ですわ。緊急出版なのか、編集者の校正能力なのか、名古屋をを間違ったどころか・・」

  • 川渕チェアマンは城山大閥→p257で、川渕チェアマンの出身大学が 「城西大」になっている。
  • (サントレ広島の商標権トラブルで)「サントレという車を発売する予定で、 サンレトというチーム名にしたのでしょう。」(p162)

「城西大学の関係者の方々、申し訳ございません。これはあくまでもフィクションです。」
「誰に向かって話してるんだ?それに、サントレの名前の由来・・」
「現実のサンフレッチェ広島は、3+矢(伊・FRECCE)の合成語ですわね。それに準えて、3+矢(仏語のトレ)を合成した、とある。」
「でも、仏語の矢は、Flèche。カタカナ読みするとフレシェ。これから『トレ』を引っ張るのは、大宮の栗鼠どころの騒ぎじゃないですわ。 」
「確かに、栗鼠のスペイン語は"アルディーリャ"が正当だけど、読みにくいから"アルディージャ"にした、と唄ってあるな。」

「結局、現実は

  • Jバブルに目を覚まし、身の丈経営を目指し、中には浦和のような独立採算クラブまで登場するようになった。
  • フリューゲルスの解散により、クラブを失うことの怖さを、観客・経営陣・協会全てが思い知った。より運営に真剣になった。
  • この本で指摘している、視聴率の低下はW杯後、日本代表試合に関してはV字回復。Jそのものの視聴率は、今後の努力目標。
  • クラブは31ある。Jへ行きたいというクラブも数知れず。

と、まあ『あっちゃならないアンチユートピア』はフィクションのママ。
 そして、なんと言っても。警察官のこの台詞。

『私はjリーグの選手が嫌いでね。彼らはチャラチャラするだけで、 日本のスポーツが持つ道というものが感じられないんだ。』」

「こりゃあ傑作だ!作者がJリーガーはチャラチャラして嫌いだ、と、行ってくれているようなものじゃないか(爆笑)」

「さらにこの本。同じ作者の別の本を掛け合わせることにより、よりいっそうのトンデモ本と化する事が出来まして・・。」

【次回予告】メイドさんは見た! 冷たい空気 に続きます。

ヴェルディ問題について  渡辺 恒雄

 読売新聞社が持っているヴェルディ川崎の株を日本テレビ放送網に譲渡するという報道が、本日、行われました。
この件について読売新聞社はまだ役員会を開いていませんが、来週のJリーグ理事会に報告ができるよう、準備を進めています。

 以下、ヴェルディからの撤退を決断するに至った私の考えを説明します。
 Jリーグは今年、6シーズン目を迎えましたが、所属する18チームのすべてがばく大な赤字に苦しんでいる状態です。これは、 地域密着主義という理念ばかりを先行させ、企業が本気で支援できるような環境作りを一切怠ってきた、 川淵チェアマンの誤ったリーグ運営の結果であります。
 私はこの6年、事あるごとに川淵チェアマンの方針を批判し、リーグの改革を訴えてきました。このような批判は、 各クラブの親会社に共通したものであったはずです。
 しかし、川淵チェアマンはそうした声に一切耳を貸さず、 各クラブを支える親会社の苦しい状況を見て見ぬふりをして極めて独断的なリーグ運営を続けてきました。その結果、チーム数だけは増え、 観客動員数は激減してしまいました。
 ヴェルディの場合、初年度から赤字で、とくにこの2年は激増、昨年度の赤字はついに26億円にも達しました。それを、 出資している読売新聞社と日本テレビ、よみうりランドが補てんして、何とかチームを存続させてきたというのが実情であります。
 そして、こうした事情は、ヴェルディ以外の17チームも全く同じです。このままでは、第2のフリューゲルスが出ることは必至であり、 Jリーグ自体も、存続の危機にひんすることでありましょう。
 川淵チェアマンにリーグ改革への真摯な取り組みが見られない以上、ヴェルディの支援をこのまま続けるのは、私企業の新聞社として、 もはや限界であります。そうした中で、私は、日本テレビの氏家社長に株の譲り渡しを持ちかけました。 テレビ界は多チャンネル時代を迎えており、氏家社長はこの話を快く引き受けてくれました。
 最後に、川淵チェアマンが今後は各クラブの声に謙虚に耳を傾け、リーグ規約の改正にも大胆に取り組むよう、 Jリーグ全チームのために要望いたします。

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コメント

TBありがとうございました!もう本当この本はすごい、すごすぎる。うちの「推薦図書」でも逆推薦させていただきましたが本当読むことで今のJリーグがあることに安心できる本なのである意味全サポーターに読んで欲しい1冊です。まあ決して買ってまで読む価値などありませんが。

この本を読んだ人の中では、「作者はJリーグの成功を僻んだ、読売のスパイではないか。」と言う説も出ています。とことん「ヴィルディ」だけは擁護してますからね。去年にもWeb現代で「Jリーグの何が面白いのか」と言う匿名記事がありましたが、この著者でしょう。再三「Jリーグはレベルが低い」とこき下ろしていますが、ならあなたの好きな巨人中心のプロ野球はメジャーに敵わないわけで。それで言うと同じ著者でamazonですごい酷評をされている本があるのですが、それは恐らく次回に紹介される本でしょう。

ただ、フランス語で「矢」の件ですが確かにtraitで「トレ」と読む単語があります。まあどちらにしろ陳腐ですが。ちなみに作中には「名古屋エスパルス」と言う誤植もあります(笑)本当無知の嵐で読んでるこちらが恥ずかしくなるくらいですよ。

ありがとうございました。では。(何故か投稿がうまくいきませんでした。やっと書けた。)

投稿: Yusuke-EuEx | 2006.03.12 09:10

 こんにちは、たけやすさんが、私のブログに遊びに来てくれたご返礼に顔を出しました。

 工藤健策さんの「Jリーグ崩壊」は99年1月に新装版として再版されていますね。ところで、この年の4月にスポーツジャーナリストの渡辺三郎さんという人が書いた「Fの悲劇ー横浜フリューゲルスはなぜ〝消滅〟したか」という本が「ぶんか社」から出ているんです(ISBN4-8211-0663-9)。

 実は私は、この本の著者の渡辺三郎という人、偽名で、本当の著者は工藤健策さんで、名前を偽って出版したんじゃないかという疑いを持っているんですよ。

 「スクープ、スキャンダル満載、Jリーグの崩壊はもう止められない」という文字が表紙にあることで、推し量れるような内容で、Jのクラブ数の急増と、協会の利益だけを追求している川淵チェアマンへの攻撃という点で、Jリーグ崩壊とまったく同じ論旨なんですね。

 そして渡辺三郎というスポーツジャーナリスト。いろいろと検索しても、世に出た著作はこの本1冊で、他にはまったく出てきません。そもそも「渡辺三郎」という名前自体が、渡辺恒雄と川淵三郎を合わせたような、いかにもな名前なんですね。文体もよく似ています。

 これは「Fの悲劇」のあとがきの一部です。

 「参加クラブが増えれば日本サッカー協会にはそれだけ多くの会費収入が入るし(中略)、運営サイドの身勝手な論理にすぎないと言っても過言ではない。各クラブの運営がどんなに苦しくなろうが、親会社や地方自治体に赤字を押しつけて、ひたすら耳障りのよい理念だけを唱えてきたこれまでの反省など、まったく見られない。」(Fの悲劇)

 「Jリーグがリーグ戦に参加する球団を増やしたのは、スポーツボス化したJリーグ首脳の拡大主義によるもので(中略)、Jリーグ加盟チームを沢山作って、自らの権域を拡大したいという彼らの放漫な考えのために、崩壊の悲劇が現実化したのだ。」(Jリーグ崩壊)

 「多チャンネル化のおかげで欧州リーグなど高レベルの試合も見られるようになった今、ファンがサッカーを見る目は肥えている。クラブ乱立の影響で、トップリーグの名前にふさわしくない選手も参加することでレベルは著しく低下し、ファンにとってはそれは我慢できなかった」「サッカーファンを無視した運営を続ける限り、今後も第2,第3の横浜フュリューゲルスが出ることは間違いない」。(Fの悲劇)

 「スポーツファンのJリーグ離れは今後とも続くものと思われる。それはW杯で世界のプレーを目の当たりにしたファンが今のJのプレーに満足するとはとても思えないからだ。当然のことながら、ファンを満足させない限り、プロサッカーがビジネスとして生き残れる可能性はない」(Jリーグ崩壊)

 もし、よろしければどこかで手に入れて、ご一読ください。  

投稿: ひばり | 2008.06.11 00:55

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