【前回のあらすじ】書籍紹介に現れた、敏腕メイド=エツコさん。また一冊の本が彼女に委ねられた。
「エツコさん?エツコさん!」
「・・ワタクシ、観ましたわよ。」
「これがホントの、家政ふ・・もとい、メイドさんは見た! かぁ?」
すみません。これがやりたかったんです。
「元々、この本は95年8月に出版された、小説パートとコラムパートとで、如何にJがヤバイ状況なのかを記したものです。」
「95年か。じゃあ確かにJリーグバブルもそろそろ終焉の頃で、その時点ならアンチユートピア小説として有りだろ。」
「ところが、この本には『新装版』としてある。99年1月に前書きと後書きを追加しただけですの。」
「(キャラ変えてないか?)99年・・フリューゲルスが解散し、渡辺恒雄氏が、読売新聞によるヴェルディ川崎への出資停止を宣言し(追記へ)
、ベルマーレ平塚からフジタが撤退して、ヒデら選手保有権を他のクラブに売りまくってどうにか参戦、と、まさに悲惨な状態だったな。
オマケに11月には浦和はJ2降格したし。」
「浦和の降格は関係ありませんが・・ところが、新装版を緊急出版したせいか、3年半の間に状況が変わってるのに、
版を変えていないものだから内容がすでに古びた新装版になっているわけ。例えば。」
- 国際的に日本人の審判に目立った実績がない(p57)→98年仏W杯に行った、岡田"ジャスティス"正義さんは?
- W杯開催地として立候補している、Jクラブを持たない自治体は、札幌・青森・宮城・新潟・京都・神戸・
大分(p229)
→99年時点、京都・神戸はJ1にいる。この年J2が創設され、札幌・宮城・新潟・大分は参戦確定。青森・
京都は開催地にはなれなかったが。
- 2002年W杯開催地がまだ決まっていない。
「こりゃあ拙いでしょ。でも、どのような過程を経てJは崩壊すると言ってるんだ?」
「待ってましたわ。あと、これから出てくるクラブ名・大学名・人名は実際の人物とは一切関係がない・・はずですの。」
- 京都初参戦と言うから、96年。国立競技場でヴィルディ川崎と京都ヘイアンズの試合があり、ヘイアンズ9-0という虐殺スコア。
ヘイアンズサポ大暴れで100名あまりがケガ。15名逮捕。
- totoが暴力団の資金源化(未成年への転売)。PTAに怒鳴りこまられる。
- サントレ広島の親会社、広島モータースがサントレという車を海外向けに販売。商標権で揉める。
- ベルマーク平塚の選手が、麻薬吸引で逮捕。jのイメージを破壊する。
- W杯開催地誘致の危機に嫌気の差した川崎ヴィルディ・横浜マリーンズ・浦和レッツ・外古屋グランパスセブン・大阪ガバナー・
柏レイチェル、JFAの頭越しに、AFCの承認を得て、jから脱退。j分裂により崩壊。川渕チェアマン失脚。
「なんだかなぁ・・Jや川淵キャプテンにでも恨みがあるのかな、この作者。あ、あれ?『京都虐殺スコア』ぁ?」
「気づかれましたか。再度申し上げますが、W杯開催地として立候補している、Jクラブを持たない自治体は、札幌・青森・宮城・新潟・
京都・神戸・大分(p229)。半年で、
すでに古び始めていた訳ですわ。」
「確かに京都は昇格後負け続け。18試合目にして浦和に勝ったのがJ初勝利。(その前にナビスコ杯でやっぱり浦和に勝利したのが初勝利。)
強さ云々は言われても仕方がないか。」
「ところで、このクラブ名・・もう少し捻りなさい!といっても、この作者、
クラブ・チームを『球団』と言ってるくらいだからなぁ・・。で、外古屋って、どこ?」
「この本の弱点にして、『トンデモ本』化させている要因ですわ。緊急出版なのか、編集者の校正能力なのか、名古屋をを間違ったどころか・・」
- 川渕チェアマンは城山大閥→p257で、川渕チェアマンの出身大学が
「城西大」になっている。
- (サントレ広島の商標権トラブルで)「サントレという車を発売する予定で、
サンレトというチーム名にしたのでしょう。」(p162)
「城西大学の関係者の方々、申し訳ございません。これはあくまでもフィクションです。」
「誰に向かって話してるんだ?それに、サントレの名前の由来・・」
「現実のサンフレッチェ広島は、3+矢(伊・FRECCE)の合成語ですわね。それに準えて、3+矢(仏語のトレ)を合成した、とある。」
「でも、仏語の矢は、Flèche。カタカナ読みするとフレシェ。これから『トレ』を引っ張るのは、大宮の栗鼠どころの騒ぎじゃないですわ。
」
「確かに、栗鼠のスペイン語は"アルディーリャ"が正当だけど、読みにくいから"アルディージャ"にした、と唄ってあるな。」
「結局、現実は
- Jバブルに目を覚まし、身の丈経営を目指し、中には浦和のような独立採算クラブまで登場するようになった。
- フリューゲルスの解散により、クラブを失うことの怖さを、観客・経営陣・協会全てが思い知った。より運営に真剣になった。
- この本で指摘している、視聴率の低下はW杯後、日本代表試合に関してはV字回復。Jそのものの視聴率は、今後の努力目標。
- クラブは31ある。Jへ行きたいというクラブも数知れず。
と、まあ『あっちゃならないアンチユートピア』はフィクションのママ。
そして、なんと言っても。警察官のこの台詞。
『私はjリーグの選手が嫌いでね。彼らはチャラチャラするだけで、
日本のスポーツが持つ道というものが感じられないんだ。』」
「こりゃあ傑作だ!作者がJリーガーはチャラチャラして嫌いだ、と、行ってくれているようなものじゃないか(爆笑)」
「さらにこの本。同じ作者の別の本を掛け合わせることにより、よりいっそうのトンデモ本と化する事が出来まして・・。」
【次回予告】メイドさんは見た!
冷たい空気 に続きます。
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